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どんどんやりたいこと増えてってるよ!?

 自分が分身できればいいのに、と思うことが増えてきました。
学校に行く私、ブログ書く私、趣味に没頭する私。
緋月さんに「学校に行くファイさんがストライキ起こしそう」とツッコまれましたw
どうしよう、その光景しか思い浮かばない

 昔から本を読むのは好きだったのですが、書くのは苦手でしてねぇ。
読書感想文なんて、自分の思ったことを書けって言われても困ったものです。
当時は、頭や心の内を曝け出すのが恥ずかしかったっていうのもあるし、
いざ文字にしてみても、「あれ、何か自分の言いたいことと違う気がする」と思ったり。

 ゲームをプレイした後は、二次創作の素敵な小説を探しにネサフの旅をするのも
趣味の一つなのですが、最近自分でも書きたくなってお前どうしちゃったの? と。
書くの苦手なんじゃないのかよ? と。
 そんな自分の気紛れに従って、いくつかSSを書いてみるというこの無謀さ。
その中から、なんとか体裁は整ったと自分では思っている一つをペタリ。
 私の自キャラが絡んでいるどころかだいぶ出張っているお話なので、
興味ねぇよという方はこの記事は見なかったことにして下さいw


↓アルゴル視点。 ファイドラ(1st影葱)が似合わないお説教をする話。

 




  理由〈わけ〉なき理由〈りゆう〉

 ルーンミッドガッツ王国の首都プロンテラ、その南東に位置する衛星都市イズルード。
南部の小さな空港は、他国へと足を運ぶ者達と輸出入品の数々でひしめき合い、
対する北部の港では、大陸有数の港町アルベルタへの快速船が、
白い波の上を忙しなく往復しているのが見て取れる。
商店も数多く立ち並び、小規模ながらも活気に満ちた街だ。

 その街のとある一角に、小さな酒場が佇んでいる。
「デイブレイク」の文字を刻んだ看板が、これまた控えめに小路へ顔を覗かせている。
 ボク――アルゴル・シーラは、ここで働かせてもらっている身だ。
 今はまだ昼前なので、お客さんはほんの数人。
店主ランドルフさんの厚意に甘えて、店員であるボクも休憩中である。
 丸テーブルに座ったボクの目の前にも、お客さんが一人。
……実は開店の少し前からやってきて居座っているのだけど、この人は特別だ。

 その人――ファイドラは、さっきから少し機嫌が悪い。
というのも、イズルードでは今朝から小雨が降っているからだ。
空はどんよりと曇っており、耳を澄ませばサーサーという雨音が、微かに聞こえてくる。
 雨が降ると古傷が痛んでしょうがない、と愚痴を零しながら、
まるでその痛みをごまかすかのように、ハイペースで飲み続けている。
 ボクの知っている彼女は、会う度に自身の冒険話を目を輝かせながら話してくれる。
それだけに今日の様子は珍しくて、しかし新たな一面を見られた気がして少し嬉しかった。
 飄々として笑顔を絶やさず、綺麗な宝物と悪戯が大好き。
紳士たるもの女子供に優しくあれと、まるで彼女自身も男の人であるかのように豪語しつつも、
結局困っている人がいれば、誰にだって手を差し伸べる。



 そう、ボクのような『重罪人』であっても、それは変わらない。



「ねえ、ファイドラ。 一つ訊いてもいいかい?」
「ん?」



 ……どうして、ボクを助けてくれたの?



 その言葉を聞いた途端、ファイドラの表情が一段と険しくなる。
獣のような鋭い眼差しでボクを睨み、普段よりも低い声音で脅すように言った。

「助けてくれなくても良かったのに、っつう遠回しな非難なら流石に怒るぞ?」
「ご、ごめんね。 そういう意味じゃないんだ。 ただ、不思議だっただけで……」
「そんなに理解されづらいようなことをした覚えはないんだけどな」

 慌てて誤解を解くと、今度は眉を下げて困ったように頭を掻いた。
まるで「何故? 何?」だらけの子供を前にして、途方に暮れる大人のように。

「どうしてって言われてもなぁ……、別に理由なんてないよ。
 逆に訊きたいんだけど、理由を聞いて何になるってのさ?」
「だって、ボクは、結果的に君を騙して、利用して、挙句の果てに傷つけて……っ!」

 自ずと声が震える。 今まで犯した罪がまた、ボクを責め立てている。
……責め立てている、なんておこがましい。 当然だ、それだけのことをしたんだから。
 無関係だったキミを巻き込んで、危うくこの手で殺してしまうところだった。
魔法のオーブに操られていたから、なんて言い訳にもならない。
 オーブから脱出した後、関わるのはもう懲り懲りだと、
そのままボクを放っておくこともできたはずなのに。
キミは何度も、何度も、危険を冒した。 こんなボクの魂を、救ってくれた。



 ……どうして? 本当は何か理由があるんだよね?



 雨は、止まない。 それどころか、いつの間にか本降りになっていた。
ザーザーという雨音が耳障りだ。 頭の中を無理矢理かき回されているような、そんな音。
 ややあって、ファイドラがポツリと呟いた。

「やっぱり、人間って理由がないと不安になるんだな」
「……え?」
「よし、アルゴル。 質問の答えにはならないかもしれないけど、私の話を聞いてくれるか?」

 パンッと自身の両膝を叩き、心持ち前屈みになってボクを真正面から見つめる。

「私が『理由なんてない』って言ったとき、
 君は不思議そうというよりは、不安そうな顔してたの、気付いてる?
 それってさ、私の真意が見えなかったから、じゃない?」

 真意が見えない? ……そうかもしれない。
『理由がない』と言われても、ボクは納得できない。
 ファイドラは、お酒を瓶口から直にグイッと呷った後、
それじゃ例えばの話をしよう、とボクの目の前で人差し指を振る。

「オーブに憑りつかれたのがサビクさんだったら? そして、沢山の人を殺してしまう。
 でも、その行動に至るまでに、実際の君達と似た背景があった、と君が知ったとする。
 そんで、紆余曲折を経てサビクさんが昏睡状態に陥った時、誰かがこう言うわけだ。
 『君の兄さんが目覚めるには、アルゴル、君の力が必要だ』とね。
 ……さあ、君はどうする? 助けるか、見捨てるか?」

 真剣な眼に応えるように、ボクは自信を持って頷いた。

「もちろん、助けるに決まってるよ。 大切な兄さんなんだから」
「それだけ? 大切な兄さん、か。 立派な理由に聞こえるね。
 でも他に理由はあるだろうし、もっと掘り下げることもできるだろ?」
「えっと……、生きて罪を償わせるため?
 それに、兄さん自身の口から聞きたいこともあるし……」
「じゃ、私から意地悪な質問をするね。 どうして、サビクさんのことを『大切』だと思える?
 彼が人を殺した後でも、それは変わらないの?」
「そ、れは……」

 一瞬言葉に詰まってしまったけれど、先程と同じように力強く頷く。

「兄さんはボクをいつでも助けてくれた、支えてくれたんだ。
 ……その事実も変わらないから」
「それだよ」
「え?」

 ファイドラは我が意を得たりとばかりに笑い、ボクの顔に人差し指を突きつける。

「『大切』だと言い切れるほど、君達は長い時間と高い密度でもって交流してきた。
 人が無償で誰かを助ける時、相手との親密な関係ってのも、十分過ぎるほど説得力を持つ。
 ……だからこそ、アルゴルは私の行動が不可解で、不安なんだろう?
 きっかけはちょっとした頼み事、長い時間を共に過ごしてきたわけでもない相手が、
 危険を承知で自分を助けた。 何か理由があるはずだ。 いや、なくてはならない、ってね」

 ……そうか。 理由がないというだけで、こんなにも不安になるものなのか。

「そんな君をちょっと安心させてあげよう。 理由がないってのは、厳密に言うとウソ」
「え、あるの、理由?」
「そんなに気になるなら挙げてやろうか?
 オーブの中で世話になったミアさんの頼みとあらば仕方ないからとか、
 大事な兄弟が昏睡状態のままじゃサビクさんとスピカが不憫だったからとか、
 やっぱり私自身も生きて罪を償わせることに賛成だったからとか、
 何だかんだ放っておくのはどうにも気持ち悪くって堪らなかったからとか、
 こんな美青年を眠らせたままにしておくなんて人類の損失だからとか、
 ……まだあるけど聞く?」

 まさに、立て板に水を流すが如き勢いで捲し立てる彼女の勢いに呑まれつつ、
ボクはやっとの思いで首を横に振る。 何やら恥ずかしいセリフも聞こえたような……?

「と、まあこんな風に、理由なんて後からいくらでも付けられるんだよ。
 でも、これだけは言える。 この中に決定打と言えるようなものは、絶対に、ない。
 ……私にも分からないんだよ、何で助けたか、なんて。
 だから、理由を聞いても意味はないって言っただろう?」
「そういうものなの、かな…?」
「少なくとも私は、自分が気まぐれだって自覚してるからさ。
 私の言動はそういうもんなんだ、と思ってくれていいよ。
 全ての行動や事象に意味や理由を求めるなんて、息が詰まってしょうがないしさ。
 ……何より、傲慢もいいところだ。
 そんなことが許されていいのは、学者か審判か、それか神様くらいじゃない?」
「ご、傲慢?」

 そう、とゆっくり頷いて、お酒をまた一口。
味わうように閉じられた瞼を再び開いて、彼女は説明してくれた。

「何度も槍玉に挙げるようで悪いんだけどさ、君のやったことを、
 全く知らない赤の他人に聞かせたとするよ? そしたら、相手は色々考えるわけだ。
 『そいつは施設の連中を殺したいくらい憎んでいたのか』
 『いやいや、精神に何らかの異常を来していたんだ』
 『何かのっぴきならない理由があったんだろう』ってね。
 ……あ、言っとくけど、あくまで例えばの話だからね!?」

 真面目な表情から一転、慌てて断りを入れる姿に、思わず噴き出してしまった。
分かってるよ、と頷いて続きを促す。

「コホン。 で、ここで真実をバラしたとする。 オーブの仕組みも、何もかもね。
 そうしたら、相手は多分こう言うよ。
 『そんな理由があったのか。 よかった』
 ……この『よかった』ってどういう意味だと思う?」
「え? 全然よくないと思うんだけど……」
「うん、そうだね。 でも、それはあくまで話の内容に対する感想さ。
 この場合の『よかった』ってのを、私はこう考えてる。
 理由がちゃんとあるって分かったことに対する、安心感の表れなんだ、ってな」
「…………?」

 意味を解しかねて眉根を寄せ、更なる説明を求めて首を傾げると、
彼女は口角を持ち上げ、静かに微笑んだ。
……心なしか憐れむような、そしてどこか遠い眼差しで。

「『そのオーブとやらが元凶だったのか。 自分の周りにはそんな恐ろしいものはない。
  だから、大丈夫だ。 自分は人を殺したりしない!』
 ……心の底では皆、そう思うんじゃないか? 意識しているかはさておいて」
「殺される心配じゃなくて? 自分が殺す心配をするの?」
「もちろん、自分が危険に晒される心配もあるだろうけどね。
 これが頭のイカレた殺人鬼でも、憎しみに囚われた復讐鬼でも同じことさ。
 ……ああ、こっちの方が分かりやすかったかな?
 『あいつは頭がおかしかったんだ。 自分はあいつと違って正常だ。
  殺したいほど憎くてたまらない相手もいない。 だから人殺しにはならない!』とか。
 理由が分かれば、自分と違う『畜生』なんだと分かればさ、安心して糾弾もできるだろう?
 私が傲慢だって言ったのはそこだ。 重罪人の処刑を見たことある? 酷いもんだよ。
 自分も同じ罪を犯さないとは限らないのに、沢山の人々が罵声と石を投げつける様は。
 ……そうやって誰もが、いつ何時人殺しになるか分からない自分を恐れてる。
 自分は違う、そんなことをしないと、何度も何度も言い聞かせながらね」

 黙り込んで聞き入っていたボクに、そこでさっきの話だけど、と幾分声を明るくして言う。

「だから、理由がないと人は不安になるんだよ。
 自分と『罪人』の違いを何としても見つけなくちゃならない。
 そうでなきゃ、自分との境界が揺らいでしまうから。
 同じ『罪人』になるかもしれない自分を認めることになるから。
 で、これは別に罪に限った話じゃないよ。
 それが善いことだったら、今度は自分と『善人』の共通点を探す。
 そうやって理由を探して、探し続けて……
 いつの間にか、『理由のない行為』自体を受け入れられなくなっているのさ。
 君が私に、助けた理由を訊ねたようにね」

 全ての人間が――もちろん私も――そうだから責める気はこれっぽっちもないけど。
そう付け加え、ファイドラは真面目な表情を少し和らげ、空気を茶化すようにボクに言った。

「ゴチャゴチャ偉そうなこと言っちゃったけど、何か質問はあるかね、アルゴル君?」
「……取り敢えず分かったのは、助けた理由をこれ以上問い質しても無駄、ってことかな」
「良かった良かった、一番言いたいことが伝わってて」

 途中で頭がこんがらがってしまって申し訳なく思ったのだけど、
ファイドラは満足気に何度も頷いていた。

「アルゴルは真面目さんだからなぁ。 考えることも大事だけどさ。
 泥沼に嵌まる前に、『これはそういうものなんだ』って割り切る方が幸せなこともあるよ」
「……うん、分かった。 もう、何で助けたのか、なんて訊かないよ」
「オッケー。 次訊いたら、いい加減にしろ!! つって、ぶん殴ってやるから」

 ニヤッと笑って握り拳を作り脅かす彼女に釣られて、ボクも思わず笑みを零した。



 どれだけ話し込んでいたのだろうか。
店内の時計は正午を示している。 ボクは慌てて立ち上がった。

「あ、もうこんな時間!? ごめんね、ファイドラ。 ボク、仕事に戻らなきゃ!」
「おう、頑張れー。 私も、もうちょっと飲んだら帰ろっかな。
 やれやれ、柄にもなくなーに説教垂れてたんだろうね、私は……」

 彼女の呟きを背に受けつつ、新たに入店したお客さんに笑顔を向ける。
その肩越しに、チラリと見えた外の風景。 ……あれ、さっきまでこんなに明るかったかな?


 いつの間にか、雨は上がっていた。




 FF5では、一度行ったら帰ってこれないとまで言われた世界へ、
大事な仲間を追って飛び込む場面があります。
その仲間に「何故来た?」と問われて、主人公が言うんですよ。 
わけなんかない」と。
 FF9でも、主人公ジタンの名言中の名言がありますね。 
誰かを助けるのに理由がいるかい?」と。
 ……いやー、シビレる!!! 憧れる!!! 恰好いいですねぇ。
我が家のファイドラにも、そんな子に育ってほしいものです。
理由なんざねぇよ文句あっか、みたいな(ガラ悪っ!)
本当は理由はあるんでしょうが、言葉にするには面倒で複雑過ぎる。
じゃあ「助けたいから助けた」でいいじゃない、そんな風に考える子。

 勉強嫌いで、ついでに通学時間にも辟易している私ですが、
今回の話の主軸となった「人が理由を求める理由(罪を裁きたがる理由)」について、
少しでも学ぶ機会を得られたのは純粋に嬉しいです。
大学行くのは面倒臭いけれど、行かなければよかったとまで断言できないくらいには
お世話になっちゃってるから困るw

 お目汚し失礼致しました… と言うべきところなんでしょうが、
それは今までの記事にも言えるから、これまた困ったもんです(他人事)
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No title

文章書けるの素敵だと思いますわよ奥様
目が滑らず気付いたら終わってたのは素直にすごいと思いましたわ…よいお話でした。
私は理屈魔な方ですけども、そう聞かれるとちっうっせーな一生悩んでろと思いそうですが、ファイドラさんはお優しいのですなーニヤニヤ

Re: No title

 ぎんさん、いらっしゃませー! コメありでした!

 小学生の頃に、国語の授業でオリジナルのお話を書くというのがありましてね。
書くのも楽しかったという思い出があります。 感想文は嫌いだったのに…
 やっぱり先生受けが良さそうな文章がいいなとか、
そういうことばかり考えてしまうからでしょうか…
遠足行って「つまらなかった」とか思ってても書けませんからね(思ってたのかよ)

> そう聞かれるとちっうっせーな一生悩んでろと思いそう
 や、優しくしたって下せぇ…
 自分がこんな風に悩んでいる時、どんな言葉をかけてほしいか、
 というのを考えつつ書いてました。
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ファイ

Author:ファイ
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ゆるくプレイしております。
シーフ等の盗賊系職が好き。
最近お酒が飲みたくて
仕方ありません。
芋焼酎美味しいよ芋焼酎。

画像はROでブラブラ冒険
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黒猫の人形を盗みに、
単身で乗り込みました。
Base165レベルなら
流石に負けないだろうと
思ったのが私の驕り。
ロードオブデス様と
カプラ前でまさかの遭遇。
驕慢な泥棒娘の躾の為、
わざわざ御登場ですか…

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